運用資産200兆円を超える米フィデリティインベストメントは仮想通貨のカストディサービスと売買実行プラットフォームをローンチ、アドバイスサービスを提供する。同社は800兆円を超える顧客資産を抱え、13,000を超える機関やブローカーにカストディサービスを提供している。
1.フィデリティデジタル資産
米フィデリティは100人の従業員を雇用し、子会社”フィデリティデジタル資産”を立ち上げ、正式なサービスの提供は2019年初旬となる。フィデリティデジタル資産のTom Jessop氏はフォーブスのインタビューに対し
「これは(仮想通貨の)資産クラスとしての需要が存在するという認識である。投資家やヘッジファンドなどの多くの投資家は仮想通貨を新たな資産として真剣に考えている」
と述べている。
2.フィデリティ”3つの主要サービス”
ニューヨークのブルームバーグ本社で行われたイベントで、フィデリティは3つの主要サービスを発表。
2-1.物理的に分散された仮想通貨カストディサービス
ビットコインとイーサリアムを筆頭に仮想通貨(他の通貨は未発表)のカストディサービスを提供し、物理的に保管庫で安全に保管する機関投資家向けのサービスであるという。
また保管ではインターネット接続のない俗に言う”コールドストレージ”での管理で、「地理的に複数に分散」している。
2-2.クロッシングエンジン
2つ目は内部クロッシングエンジンと複数の仮想通貨取引を提供するサードパーティを使用して取引を実行するスマートオーダールーターを活用する取引実行サービスを提供。このサービスは取引所には該当しないものの、フィデリティの顧客を直接既存の取引所へとつなぐものとなる。
また機関投資家が仮想通貨取引へ参入するために専用のクライアントサービスチームのサポートも提供する。
クロッシングエンジンとは・・・欧米で機関投資家向けにHFT(高頻度取引)など高速取引を提供する技術
3.仮想通貨は”投資対象に適している”
Jessop氏によると
「フィデリティの顧客は仮想通貨は投資対象に適していると考えており、独自にリサーチを行っている。また、仮想通貨が将来的に価値を見出す可能性をまとめ、大きな関心を持っている」
と述べている。
フォーブス:https://www.forbes.com/sites/michaeldelcastillo/2018/10/15/fidelity-launches-institutional-platform-for-bitcoin-and-ethereum/#203cd91293c4