ビットコイン暴落の歴史から考察する相場分析〜2月は買いなのか?〜

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ビットコイン暴落の歴史から考察する相場分析〜2月は買いなのか?〜

ビットコイン価格は2月2日に70万円代を記録し、去年11月と同じ価格帯を記録、最大230万円まで行った現物価格は約3分の1を記録したことになります。前回の「中国がビットコインを全面禁止するのか」という記事で行ったテクニカル分析は的中し、コインチェックの出川氏のCMを見て入ってきた世代にはきつい展開となっていますが、果たしてこの下落は止まるのでしょうか?

本項ではビットコインの去年の下落イベントと相場の性質を比較し、ビットコイン相場の性質とテクニカル分析を行いました。

 

中国はビットコインを全面禁止?~取引所閉鎖後の経緯とインタビュー~

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1.ビットコインは昨年のトレンドをフォローする傾向がある

去年のビットコインチャートを確認してみると、年末大きく高騰を見せた後約42%の下落を記録しました。当時を私は鮮明に覚えており、2016年12月30日、日本最大の取引所bitFlyerが「仮想通貨元年」という言葉と共に、日経新聞の全面に広告を出したことを覚えています。

今回”出川組”と言われている2017年12月8日に開始したCoincheckのビットコインCMと同様で、新規大幅参入→暴落というトレンドが不思議なことにできています。

1-1.2017年PBoCショックによる暴落

まだ記憶に新しいのは2017年のPBoCショックでbitFlyerの全面広告後、1月5日にPBoCはビットコイン取引所への立ち入り検査を発表。「中国がビットコインを禁止する」という噂が広まり暴落を引き起こしました。

1-1-1.レバレッジとマージンレンディングの廃止

更にPBoCショックは止まることなく、取引所は「通常の検査だ」と主張はしていたものの、レバレッジとマージンレンディングによる取引の禁止を発表。これまで100BTC〜1000BTCのオーダーが飛び交っていた中国主権のビットコイン相場は終了を迎えました。

また当時はbitFlyerを含めどの取引所もビットコイン取引手数料無料の所が多く、中国の三大取引所OKCoin、BTCC、Huobiも同様でしたが、中国のビットコイン事情に詳しい中国科学院のDr.Eric Zaho氏は「中国はレバレッジ取引とマージンレンディングによる収益が得られないため今後手数料を導入する可能性がある」と指摘。1月末には三大取引所と大手9取引所含める主要12取引所全ての取引手数料が有料となり、ビットコイン価格はUSD最大の取引所BitfinexをはじめとするUSD主権相場へと変わり、現在も続いています。

1-1-2.更なる追い打ち

PBoCショックから1ヶ月後の2月、三大取引所はビットコインとライトコインの引き出し停止を発表。当初は”1ヶ月”としていたものの、現在のCoincheckと同様に再開の目処は全然経たず、長期に渡り資金を拘束されることとなりました。

 

1-2.2013年中国のビットコイン否定と2014年前マウントゴックス

このPBoCショックによる下落相場、実は1度ではなく2014年のMount Gox以前の2013年12月5日、大幅な高騰を記録し1,175ドル当時の価格にして約13万円を記録した後、PBoCが

「ビットコインは本当の意味で通貨ではなく、通貨と同様の法的扱いとして共有しないデジタル商品であり、通貨と同様の流通と使用はされるべきではないし、できない」

発表。これにより、「中国はビットコインを禁止する」と騒がれ約55%もの下落を記録。更に追い打ちをかけるようにマウントゴックスが2月7日にビットコイン引出しを発表。ハッキングによる異常価格により100ドルを記録し、2014年ビットコインの名前は日本中に知れ渡り長い冬の到来となりました。

またこのことから「中国は年に2回はビットコインを禁止する」などのジョークが言われる様になりました。

1-3.2016年半減期とBitfinexハック

マウントゴックスによる暴落の後、2016年ビットコインの半減期前に多くのビットコイン関連記事で「ビットコインは半減期により高騰する」という煽り記事により、新規が増えた次期がありました。当時の記事では

「ビットコインのマイニング報酬が半額となる半減期には価格が上昇傾向であり、ビットコイン価格は高騰する」

などの記事を多くみました。結果上昇はせず約8.3万円から約5.7万円まで32%の下落を記録。更に追い打ちをかけるように8月2日にBitfinexが12万BTCのビットコインをハッキングにより盗まれ4.7万円まで下落しました。これらのことを考慮すると、案外知られていないかもしれませんが、下落の後には必ず下落が来るというトレンドを繰り返す傾向が見えます。

2.年末にかけてビットコインは高騰傾向にある

上記の様に下落トレンドは年始付近に発生する傾向があることがわかりました。一つ考えられる原因としては「価格上昇に伴う利益を個人事業主や個人投資家が今年の税金を確保するために利確している」などが上げられますが、これは日本での話ですので大きな効果はないと考えられます。

では上昇トレンドは下落と同様にトレンドをフォローするのでしょうか?

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2-1.2015年の年末ビットコイン相場

2013年のPBoCショック、2014年のマウントゴックスにより長い冬を迎えたビットコインは2015年11月に最高価格63,000円を記録。再度下落するも年末には56,000円を記録し。年始に下落するという形となりました。そして2016年2月には最低価格となる57,000円を記録。その後8月にBitfinexのハックというイレギュラーが起きたものの、上半期での最安値は2月であった事がわかります。

2-2.2016年の年末ビットコイン相場

2016年末8月の高騰の影響か、中国が売りを無視して大幅な買いを入れ、我先にとビットコインを購入していき、半減期相場の約2倍となる15万円を記録。この過熱具合に2013年に忠告を行ったPBoCは立ち入り検査を行い、レバレッジなどを規制しました。2月に引き出し停止を三大取引所が発表したものの、PBoCからの規制ではなく、取引所の自主規制であったたため大きな影響は見せませんでしたが、2015年同様2017年2月に一度下落し10万円代を記録。2017年の最低価格は1月のPBoCショック時で86,000円でした。

2-3.2017年の年末ビットコイン相場

2017年は記憶に新しく、世界最大の先物取引所CMEとオプション取引のCboe、更にはNasdaqがビットコイン先物の取扱を発表。またオフチェーン取引を提供するライトニングのペイメントチャンネルを開くために重要なSegWitが無事導入され、スケーリング問題についても多くの進展を見せました。FXクラスタのみならず、多くのトレーダー達が入ってきたこともあり、最安値から約26.8倍となる高騰を記録しました。

2-3-1.bitFlyer FXの乖離が60万円に突破

ビットコインは231万を記録した後、Cboeのビットコイン先物がそれほど影響を及ぼさなかった事による「噂で買い事実で売る」となり、180万円まで下落。その後220万円まで回復した所でbitFlyerが12月17日Lightning FXと現物の乖離が最大60万円を記録。その際に乖離対策となるSFD(乖離方向に手数料を徴収し、逆方向に約定したユーザーへ付与)導入検討を発表。その直後30分で7,000BTC、約140億円を超える売りを記録し、ロスカット連鎖を記録しました。

 

bitFleryにはビットコイン現物とデリバティブとなるLightning FXの2つの種類が存在し、 全く別物となっています。詳細は下記を参照してください。

 

bitFlyer Lightningとは?

2-3-2.サーキットブレイカー4回発動

bitFlyerはSFDを発表したものの、3回に渡り”実装予定”という告知を行い、3回めに「1月を目処に実装を行う」と発表。この発表により4回ものサーキットブレイカー(取引一時停止と板寄せ)が発動し、スプレッドは過去最高となる16.2%を記録しました。これによりFX価格は大幅なマイナスプレミアを記録。現在までの長期的な下落トレンドのきっかけとなりました。

3.ビットコインのテクニカル分析

ではここからはビットコインのテクニカル分析を行っていきます。まず日足を確認すると前回の記事で行ったテクニカル分析の150万円をサポートラインとした下降三角を、2018年1月16日のbitFlyerのサーキットブレイク4回というイレギュラーにより大幅下落したことがわかります。この下落はとてつもなく強い力を秘めており、200日線を大幅に割り、雲を突き抜ける形となりました。また、1月29日に下落トレンドをブレイクするポテンシャルを持った買いが入ったものの、レジスタンスラインを騙しぬけした後、大幅な反発により下落トレンドを継続してしまい、200日線では完全なる下落トレンドへと転換してしまいました。

3-1.中期的テクニカル分析

4時間足を確認すると、綺麗な下落トレンドであることがわかります。黄色い○が12月からはじまった下落トレンドのレジスタンスラインでの反発で、3度目にブレイクできなかったことから下落トレンドを継続。また赤○の時にbitFlyerがSFDの導入目処を発表し、更なる下落トレンドを開始しました。このため下落トレンドをブレイクするには赤い年始からの下落トレンドのレジスタンスライン、2月中なら140万円、3月中なら108万円となるでしょう。中期的に価格ブレイクの目安となるのは200日線の青いラインとなり、110万円前後が目安となるでしょう。まずは赤丸の直近の下落トレンドのレジスタンスラインが目標となり、106万円から102万円が目安となるでしょう。

3-2.短期的テクニカル分析

1時間足を確認すると95万円のレジスタンスラインを上昇三角でブレイクし、同時に雲を突き抜け、200日線で反発していることがわかります。短期的にはこの200日線を超え、青の直近の下落トレンドをブレイクし、1月末の110万円のレジスタンスラインを抜ければ買いと考えていいでしょう。可能性として高いのは青の106万円のレジスタンスラインで反発し、再度下落というシナリオが考えられるでしょう。理由として、bitFlyer FXの売り叩きによるUSDの萎えが考えられるからです。

4.結論と考察

2013年から2017年にかけてビットコインは不思議とトレンドを追うことがわかりました。1年後の価格はテクニカルでは分析はできないものの、2016年と2017年末の高騰を考慮すると今年の末にはある程度期待していいのではないかと考えられます。下落トレンドのフォローを考慮すると12月のbitFlyerの乖離埋め対応の発表による1回、3回目のアナウンスによる暴落の2回の下落を記録しており、短期的に110万円を回復することができればトレンドのフォローを考えると77万円が今年の最安価格値となる可能性は高いでしょう。

4-1.ビットコインの投機マネーが抜ける

ビットコイン下落に影響され、仮想通貨全体からフィアットへ資金が抜けていることを考慮すると投機マネーの抜けが考えられます。またビットコイン高騰の一つの要因となったbitFlyer FXの異常な買いによる価格乖離はUSDにも大きな影響を与えました。現物とペッグしないのに価格影響を及ぼしているのはCryptoWatchのティッカー表記変更が影響しています(元々はBTCFXというティッカーで2017年に変更された)価格乖離が埋まったことにより、異常な買いは是正されむしろ相場的には正常へと戻ったでしょう。

4-2.ビットコインの開発は進んでいる

今回はbitFlyerのデリバティブの大きな影響ということもあり、市場の正常化という面を見るとちょうどいい調整であったという印象を私は受けます。韓国のビットコインをはじめとする仮想通貨の取引禁止などのはっきりしない規制による影響も受けましたが、大きな影響はbitFlyer FXであるでしょう。この様な規制やデリバティブの影響は長期的に見ると微々たるもので、ライトニングの1.0RCがリリース後実証実験が幅広く行なわれており、実際に支払いに使用可能まで来ています。

 

ライトニングネットワークについては下記記事にて解説していますので参照してください。

 

ビットコイン開発の今後とCboe, CMEビットコイン先物の詳細

4-3.2018年は多くの大手企業がビットコイン業界へ参入

インターネットバンキング最大手SBIは下記の様にユーザーへ通知しています。

現在、当社は仮想通貨取引サービス開始に向けて最終確認を行っております。
本年2月中に、当社WEBサイトで以下をお知らせいたします。

  • 先行予約での優先口座開設を完了いただいたお客様へ、取引に必要な書類の郵送を開始する時期
  • 一般のお客様からの口座開設申込の受付を開始する時期

2月中に何かしらのアナウンスがあることがわかります。またチャットアプリ最大手のLineが同様にビットコイン取引所を解説することを発表。Lineアプリ上で簡単に売買できるとなれば、多くの資金流出が見込めるでしょう。これは同様に海外でも大きな話題となっています。

 

またNasdaqのCEOによると「CMEやCboeなどの既存のビットコイン先物とは違ったアプローチを模索している」と述べ、今年ローンチ予定であるため大きな期待が持てるでしょう。これらのことを考慮すれば、最高価格の231万円からまだ3分の1しか下落していないビットコインの未来は明るいと私は考えています。目先の下落トレンドにより悲観せず、買い時を見極めることが重要となり、2018年はブロックチェーン上に展開されるライトニングなどのオフチェーンや、RSKなどのサイドチェーンの応用を考慮すると大きく飛躍するのではないかと考えています。

Nasdaqのビットコイン先物については下記を参照してください。

ナスダックがビットコイン先物上場を検討し、価格は大幅な高騰と下落を記録

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