185億円の盗難か?BTC-eのビットコイン マネーロンダリングとMtGOXの深い闇

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185億円の盗難か?BTC-eのビットコイン マネーロンダリングとMtGOXの深い闇

BIP91が無事デプロイされSegWit導入間近のビットコインは2017年7月25日から極端な下落を見せています。USD最大の取引所Bitfinexでは25日15時から始まった売りにより12時間連続で下落、合計で1万BTCを超える売りを記録し、約400ドル(約44,000)の下落を記録しました

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1.ビットコイン取引所BTC-eがハックされオフラインに?

ブルガリアのビットコイン取引所BTC-eが25日の日本時間の22時28分に突然オフラインとなりました。24h以上経った26日現在も公式サイトは普及しておらずメンテナンス中となっています。まずは時系列を整理していきます

1-1.ビットコインの暴落開始

7月25日の15:17PMに大量のビットコイン売りが開始し、わずか30分の間で約7,000BTCの売りがBitfinexでは記録されました。この売りにより価格は152ドル(約17,000円)下落した後少し回復を見せます

 

ビットコイン下落

 

1-2.約185億円分のビットコインが取引所のBTC-eから盗難される?

ビットコインの暴落開始後の約42分後、15:55PMにBTC-eのアドレスだと言われている 18f1yugoAJuXcHAbsuRVLQC9TezJ6iVRLp から66,163BTC約185億円が出金され無数のアドレスを経由し20BTCずつ数百を超える送金が行われました。

当初BTC-eがハックされ、ビットコインが盗まれたのではないか?という噂が広まった際、”オフラインになった後ビットコインが引き出された”と書かれていました。実際はこの出金の方が先となっています

 

btc-e address

1-2-1.ブロックチェーンによる送金先の特定

ビットコインをはじめとするパブリックブロックチェーンの特性として送金に一度関わった全てのアドレスの残高と送金履歴を確認できるというものがあります。

パブリックブロックチェーンと匿名送金に関しては下記記事を参照してください

イーサリアム高騰原因とダークマーケットの決済対応

 

1-2-2.分割したビットコインを2500BTCずつ保管する不審なマルチシグアドレス

送金元のアドレスからトランザクションをたどると下記13の3から始まるマルチシグアドレスへとBTC-eから盗難されたとみられるビットコインが各2,500BTCずつ保管されています。

送金されたうちの約半分にあたる合計32,500BTC (約91億円) が現在も保管されています。この3から始まるアドレスは通常取引所などに使用されますが、トランザクション数はほぼ皆無なため一時的な避難場所として使用されている様です。

36mGrroiNhBobXVFkTcPESPoVEvxqkYNbn 3MMkvvEWdkRxBvPdxXEg1aqHZR4HuDpRft 32bPpHLXD1xnbMru5jkgzBP5ToiUbiyfVY 36pEtn81noujKq1ifHP8Fo7NpL86aQZzVh 3MstFQjNob6C6RR4AaSesfnPbKpf2zEPsB 3F9piW3ug25KqaF93fZVQJUyggMmnKXhg1 35CJrKRuoUB7FLhVtAfWdV85FgoQCthhod 3KSBcR6QTu6iGCyyu6sti7ZewCjbaj3ixM 3PRsmhnnDAzQ9TMSgYEdxyr51x5JVdPq6C 3GHuSjv9rP9mQpbfX9nPYMjBxna1NnGXLX 3Fg6BUTbCVUeHk56moLp4PyMRsS7CZrRdE 3PgSkP1RMZA8fcEwwaGNzz2zoKAiF288pr 3PMGV6VZQvtYX5DoNPfPfXi78Xr9ktEQrK

 

1-3.BTC-eがオフラインになり落ちる

約185億円が移動された後の4時間後、19:48PMにBTC-eがオフラインとなり、522エラーでアクセス不能となりました。

BTC-e 522 Error

 

これに対し、BTC-e公式ツイッターでは

「BTC-eのエンジニアはデータセンターでの問題を調査中で、できるかぎり早く普及させます」

と発表していました。

 

2.ロシア人の38歳男性がビットコインのマネーロンダリング容疑で逮捕される

ロイターの報道によると、ロシア人のAlexander Vinik容疑者 (38歳) が2011年からブルガリのビットコイン取引所であるBTC-eを使用し、今までに40億ドル (4400億円)をマネーロンダリングを行った疑いがあるとしてギリシャで逮捕されたと2017年7月26日に報道しました。

Copyright © 2017 Reuters. All Rights Reserved.

Alexander Vinik容疑者 (画像左)

2-1.BTC-eの代表者Alexey Demedov氏

取引所に不満のあるユーザーによるグループによるとBTC-eの代表者はロシア人のAlexey Demedov氏という人物で、取引所のデベロッパーの可能性が高く、BTC-eが作成したNovacoinというスキャムだと疑われているコインのデベロッパーであるとされています。

BTC-e公式からの正式発表がなく、この二人が似ているなどの噂が独り歩きし、様々な憶測をよびました。

*頭髪などにより同一人物ではないと思われる

写真:BTC-eへの異議申し立てグループより

 

2-2.BTC-eとマネーロンダリングの関連性

BTC-eは2011年に設立され、ビットコイン取引所としては最古の取引所の一つとなっています。異議申し立てグループによると”BTC-eはマネーロンダリング対策とKYCを法に基づいて順守していない”とされており、多くの疑問を抱えてきました。

Alexander容疑者のビットコインによるマネーロンダリングは2011年からとされており、BTC-eの設立年度とかぶります。またギリシャでの報道によると

”Alexander容疑者は巨額の資金をマネーロンダリングする組織の幹部であり、ビットコイン取引所であるBTC-eを介して行った”

としています。

3.世界最大のビットコインの盗難事件 MtGOXの真犯人?

2014年、世界最大のビットコイン 盗難事件であるMtGOX取引所が85万BTC 当時約500億円、現在の時価にして約2,400億円のビットコインをハッカーにより盗まれたとされる事件によってビットコインは日本でたちまち広まりました。

ギリシャの検察当局に対して送られた書類によると

“MtGOXにてハッカーによって盗難されたとするビットコインの大多数がAlexander容疑者がBTC-eに隠している”

としています。また、

“MtGOXで盗まれたビットコインのうち306,853BTCがBTC-eのウォレットに最終的に送られた”

とされています。

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4.盗まれたビットコインと送金されたBTC-eウォレットまでの経緯

27日深夜、MtGOXからBTC-eへと盗まれたビットコインが送金されたとするマネーフローを公開した記事が公開され、世界的に話題となりました。順を追って確認していきます。

*ここからの情報はMtGOXから盗まれたビットコインであり、BTC-eから今回送金された185億円分のビットコインとの関係性は現時点では定かではありません。

ここでの盗まれたビットコインとは2011年から2013年にかけてMtGOXからBTC-eへと送金されたビットコインのことを指します

4-1.MtGOXのプライベートキーが盗まれる

2011年9月MtGOXのホットウォレットのプライベートキーがwallet.datファイルがコピーされ盗まれました。これによってハッカーはMtGOX内の相当数のビットコインを即座にコントロールでき、更にユーザーが送金してくるビットコインへも簡単にアクセスができるということです。

4-2.Alexander容疑者のウォレットへのビットコイン送金

ハッカーは漏洩したプライベートキーを使用し、ビットコインをAlexander容疑者のウォレットへ送金。2012年と2013年と時間をかけてビットコインを盗み出す

4-3.MtGOXから約370億円のビットコインを盗み出す

2013年中旬ほMtGOX内のほとんどのビットコインを盗み出し、63万BTC当時約370億円のビットコインが盗難にあう

4-4.Alexander容疑者がBTC-eで177億円のビットコインをマネーロンダリング

BTC-eへ着金後おおよそ30万BTCがマネーロンダリングされ、残りのビットコインは他取引所へと送金された。

5.MtGOXから盗まれたビットコインのマネーフロー

WizSecが本日公開した内容によると下記の様に盗まれたビットコインが移動させられたことがわかります。

Copyright © wizsec

6.結論と考察

今回のBTC-eがオフラインになった件の大きな理由はFBI当局などの調査が入ったのではないかと考えられますが、異常なビットコインの送金とデータセンターの問題だとし、事実を公表しない点が気になります。

6-1.BTC-eからの最新の声明

BTC-eは本日アップデート2として下記の様に近状を報告しています

「現時点ではサービスを再開させるために引き続きメンテナンスを行っており、普及まではおおよそ5日~10日ほどかかります」

と発表。Alexander容疑者やMtGOXの盗まれたビットコインへは一切触れておらず、あくまでもデータセンターの問題だとしています。

6-2.BTC-eのハックかと思いきや思わぬ大事件の関連性

現状移動された185億円のビットコインがハックされたかどうかはわかっておらず、MtGOX事件への関わりの方に大きな注目を集めています。

*25日に送金された185億円のビットコイン現物は、現時点では盗難かどうかは明かされておらずMtGOX事件で送金されたビットコインかどうかは不明です。

25日からの一連の1万BTCを超える売りは、各情報が明かされた際に大きな売りが行われており、ハッカーによる売却というよりかはビットコイン盗難による投げ売りを懸念してのリスクオフの売りではないかと考えられます。

 

事実で売り買いせず噂で買うとはよく言ったもので去年Bitfinexでビットコインが盗まれた際も正式報道により大幅な下落を記録しました。詳細が明かされるまで少しの猶予がありますが最新の動向に注意を払う必要があるでしょう。

最新の情報はツイッターにて配信します

 

 







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