8月1日UAHFは起こらずビットコインとビットコインキャッシュに分裂しない

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現在ビットコインネットワークはSegWit導入への第一歩であるBIP91ノードによるブロックの孤立により、UASFと互換性を得て長期間かかったビットコイン政治は一時的に収束へと向かっています。

対してBitmainのJihan Wu氏が2017年4月に発言したUAHFへの警戒が高まっており、更に各取引所やウォレットによって対応が違い、このハードフォークで生まれるビットコインキャッシュは大きな話題を呼んでいます

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1.ビットコインキャッシュとは?

今一度ビットコインキャッシュについて確認すると、元々はBitmanがUASFがビットコインネットワークに脅威を与えるとし、緊急プラントとしUAHFを行うとしていました。これによりビットコインコアの正規チェーンからハードフォークし独自のビットコインではないビットコインキャッシュという新たなアルトコインが生まれます。

Bitcoin Cash

 

2.UAHFの明確な発動条件

UASFはビットコインネットワークが正規のスケーリング解決方法であるBIP141のSegWitを導入するために提案された実装方法です。このUASFにより7月末現在、UASFと互換性のあるBIP91によってSegWitが実装間近となっています。

このUASFの12時間後である2017年8月1日21:20 (日本時間)にBitmain主導でビットコインの正規コアチェーンから分岐し、オリジナルのビットコインを”基にしたフォークコイン”が生まれます。

Bitmainの公式発表によると

UAHFは4月にBitmain社によって非常事態プランとしてBIP148のUASFフォークからビットコインエコシステムを守るために提案されました。UAHFは非常時のプランなためUASFが起こりなおかつビットコインエコシステムに大きな危険が迫った場合のみ実装されます

と説明しています。

2-1.8月1日にUASFはどうなるのか?

まずUASFの発動条件を確認してみましょう。UASFを発動させないためには8月1日までにSegWitがアクティベートまたはロックインしている必要があります。

現在はターゲット期間20ですでにUASFまでのデッドラインであった7月15日は過ぎており、ロックインもアクティベートもされていないため8月1日にUASFは発動します

SegWit target 20

 

詳しくはwikiのUASFを確認してください。

UASF

2-1-1.UASFとSegWit2xのBIP91の互換性

現在行われているSegWit2xにマージされたBIP91ノードによるブロックの孤立は元々はUASFで提案された方法でした。

UASFはbit1をシグナリングしていないブロック以外を拒絶することによりSegWit支持率を100%とし実装することを目的としていました。対してSegWit2xのBIP91は80%以上のマイナーがbit4をシグナリングした後、bit1をシグナリングし、BIP91ノードによってbit1をシグナリングしていないブロックを孤立させる仕様となっています。

言葉で表すとわかりづらいかもしれませんが下記図に表します。

 

ビットコインの分裂1.SegWit2xとUASFの違い

 

 

UASFはマイナーがそのチェーンを支持していなくても8月1日という期日に発動し、bit1シグナリング以外のブロックをハッシュレートや支持などに関係なく孤立させます。

対してSegWit2xのBIP91はマイナーのbit4シグナリングが80%の閾値に達した後bit1以外のブロックを孤立させます。両者とも本質的なSegWitの実装方法は同じであり、互換性を持ちます。ただしBIP91の方がマイナーの50%以上のハッシュレート支持があるため安全であるとSegWit2x派は主張していました。

2-1-2.SegWit2xのBIP91は安全なのか?

マイナーを信用する必要があり、bit1を必ずシグナリングするという保証は一切なかったため、分岐のリスクがありました。これはBitmain CEOのJihan Wu氏も7月20日に下記の様なツイートを行っています。

2-2.BIP91による分岐とreorgリスク

BIP91がロックインした7月23日に多くの取引所は入出金を停止しました。これは正しい対応でreorgが起こる可能性が大きかったからです。これはビットコインコアデベロッパーのPeter Todd氏も注意を促していました。

「例えば、マイナーが”偶然に”BIP91の無効ブロックをマイニングし、検証なしのスパイマイニング(新しいブロックを早くマイニングするため他マイニングプールからブロックヘッダーハッシュを入手する)によるものだと主張する可能性がある」

またシグナリングも実際には違うクライアントを使用し、ヘッダだけをいじってあたかもbit1をシグナルしている様に見せかけるビザチンノードの可能性も可能性としては大いにありました。

*もし51%以上のビザチンノードが無効ブロックをハッシュパワーで強制的にマイニングした場合はBIP91チェーンと無効チェーンに分岐する

「ビザチンノードによる分岐はいつでも想定できるため23日に前倒しになったのは間違えだ」という間違えたリスクの解釈が一部の取引所であったようです。

実際BIP66でのreorgは起こっており、例え全てのマイナーが正しいクライアントを使用していると信頼が100%できるのならばreorgは起こらないと決めつけることはできます。ただしこれはユーザーの資産を守る義務のある取引所は対処して当たり前のことであり、JCBAの対応が正しいことがわかります。

*実際にBIP91発動後無効なブロックが数ブロックか実際にマイニングされました。

 

2-3.8月1日にUASFで起こること

7月23日に#47710ブロックに達したためBIP91のブロック拒絶が開始されました。

これを下記図で見ていくと#2001ブロックがUASFの発動だとします。これは既にBIP91によりbit1のブロック以外は無効であるため全てのブロックは現在bit1をシグナリングしています。

SegWitがロックイン、アクティベートされていないためUASFは#2001ブロックで発動はしますがUASFノードが検証するチェーン内には全てbit1であるため特にネットワークには何も起こらずノードによる検証が通常どおり行われます。そのためreorgリスクなどはありません。

8月1日に起こるUASF

2.UASFとSegWit2xの互換性

 

3.8月1日のUASF発動によりUAHFは発動される?

上記までの説明でUASFが発動することがわかりましたが、それではUAHFの条件であるUASFの発動UAHFの引き金となるのでしょうか?

「答えはUAHFは起こりません。」

UAHFは元々Bitmain主導で行われ、なおかつBitmainが自社のハッシュパワーを一部割きサポートするために行われるものでしたが、最初に説明したようにUASFによるチェーン分岐によるビットコインエコシステムへの危険性はありません。なぜならSegWit2xにマージされたBIP91によってUASFと互換性があり、UASFノードともマイニングマジョリティとのコンセンサスがとれている状態だからです。

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3-1.ViaBTCがビットコインキャッシュ BCCのIOUを上場

7月18日にビットコイン界隈に衝撃のニュースが飛び込んできました。BU派の一員であるViaBTCがUAHF前にビットコインキャッシュの上場を発表、更にマイニングのコントラクトの提供を開始するというものでした。

 

これに対し、Jihan氏は韓国でUAHFビットコインキャッシュに対してのインタビューでBitmainは関わっておらずViaBTCが担当していると発言しています。

3-2.ViaBTCとBitcoin.comによるUAHFが行われる?

それでは実際にViaBTCによってUAHFは行われるのでしょうか?7月28日にViaBTCは下記の様に解答しています。

ViaBTCはNY協定の元SegWit2xを支持していますが、同様に6月8日にと7月22日にUAHFビットコインキャッシュに備えて148/ETH, BCC/CNY BCC/BTCの取引ペアを提供してきました。

1.ビットコインキャッシュの入出金

ViaBTCは可能性のあるリプレイアタックとロールバックを防止するためUASFUAHFの前の数時間はビットコインの引出しを停止します。

2.もし新しい分裂が失敗した場合

2017年8月15日の00:00 UTC (日本時間09:00 )後にもしBIP148のチェーン分岐が続かない場合、UASFは失敗したとみなし、148/ETHの取引ペアとユーザーアカウント内の148資産は消去されます。

また同様に、もしUAHFのビットコイン分裂が続かない場合、UAHFは失敗したとしてみなしBCC/CNYとBTCC/BTCの取引ペアはキャンセルされユーザーアカウント内のビットコインキャッシュは全て消去されます。

3.ビットコインキャッシュの注意事項

もしビットコインの各スケーリングプランが実行に失敗した場合、ユーザーは全ての資産の148とビットコインキャッシュを失うことになります。最初に注意事項として確認してください。

と表明しています。Jihan氏はViaBTCが行っているとしていますが両者ともにSegWit2xを支持するとしており、ViaBTCはIOUを上場しただけでありUAHFを行うとは一言も発表していません。

ビットコインキャッシュのIOUとマイニングについては下記wikiを参照してください

Bitcoin Cash

4.もしUAHFを誰かが行った場合どうなるのか

今までのことからイーサリアム・ジャパンは当初からUAHFは起きないと結論付けています。ですが多くの取引所は対応を表明し、bitFlyerに至っては上場するとまで発表を行っています。果たしてこの対応は正しいのでしょうか?

4-1.フォークはいつでも誰でもできる

今回のビットコインの分裂はUAHFと呼ばれていますが、ビットコインはOSSであり、誰でもオリジナルのビットコインコアからフォークし、独自のコインを作り出すことが可能です。実際Bytecoinは多くのフォークコインが存在し、代表としてダークマーケットのアルファベイが支払い対応したことで一躍有名となったMoneroなどがあります。

OSS開発において元のプロジェクトから発生し、独自の思想を取り組んだ開発を行うことは自由であり”フォーク”と呼ばれています。ですが今回のUAHFによりビットコインが分裂するというのはわけが違います。

4-2.イーサリアムとイーサリアムクラシック

2016年7月25日に世界最大のアルトコイン取引所Poloniexにイーサリアムクラシック(以下ETCとする)が上場されました。これによりイーサリアムがハードフォークし分岐した元の価値がないチェーンのEtherに価値がつき、結果ユーザーの資産として全取引所が出金対応または上場を行いました。

今回のUAHFは根本的に話が違い、本質はプロジェクトのフォークです。UAHFとすることにより既存の正規チェーンが新しいコインを生み出し、価値のないコインをBTCの価値と関連付けるという強引な手法が取られています。

これを取引所が出金対応を行うと、今後好き勝手に価値のないコインが次々と生まれてしまうことになってしまうでしょう。実際ETCはサードパーティは1つしかなく、開発はイーサリアムの後追いの真似となっています。

米国最大の取引所Coinbaseや多くの取引所は分裂したビットコインキャッシュはは対応しないという正しい発表を行っています。

4-3.ハッシュレートとディフィカルティの問題

ではもしBitmainでもなく、ViaBTCでもない”誰か”がUAHFを行いビットコインキャッシュを生み出したとします。現状の支持率はViaBTCとBitcoin.comです。

ViaBTCは6.4%で、Bitcoin.comは2.5%合計で8.9%です。ですが貴重なリソースであるハッシュレートを価格が10分の1以下であるビットコインキャッシュに割くインセンティブは0です。ユーザーと独自のハッシュパワーを割いたとしても5%もあればいい方でしょう。

現状の5%の計算力で20倍のディフィカルティを持つ計算を行う必要があり、競合するマイナーが少ないと言えど、ハッシュパワー次第ではマイニングさえできない可能性も十分にありえます。

また容易に51%攻撃が可能であり、中央集権的となるため支持を得られるとは考えられません。

ビットコインのハッシュレート分布

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5.結論と考察

イーサリアム・ジャパンの見解としてはUAHFを強行するほどのインセンティブがなく、ビットコインキャッシュは生まれないと判断しています。マイニング報酬に対するインセンティブもなく、ブロック伝達の問題などもあり、かつコア開発もなし。

Jihan氏のいつものポジショントークであるビットコイン政治であるとみなすことができるでしょう。

ですが必ずとは言えず正規UAHFとは別にハードフォークを起こすことは誰でも可能であり、0%とは言えません。

5-1.ビットコインの分裂が起きる可能性があるのは8月1日21:20PM

注目すべきは日本時間本日21:20です。UAHFが起こらない可能性が高く、それがわかった場合でのビットコイン買い上げなどが予想されます。bitFlyer FXでは仕手による現物乖離が起こっており、FXが最大2万円安となっていました。

21:30以降の買い上げに乗じて乖離を埋める買い上げを一気に行う可能性が考えられます。

5-2.ビットコインの分裂にも柔軟に対応できるウォレット

取引所によりコインの分裂の対応が変わります。また先日あったBTC-eのGOXなどによる資産が失われる可能性があり、取引所内に大量のビットコインを保管しないことは仮想通貨にとって大前提となっています。

ハードウェアウォレットのTrezorはUASFUAHFなど柔軟に対応し、ライトコイン、イーサリアムのERC20トークンなどにも対応しているためオススメです。

 

 





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