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ビットコインに代表する仮想通貨は、パブリックブロックチェーンにより誰もが各送金履歴、送金元、金額や残高など全て確認できることで有名ですが、Monero、Zcash、NAVなどの匿名で送れるコインも存在します。またイーサリアムにもおいてもZcashのzk-SNARKと楕円曲線暗号を用いることで将来的に匿名化することに重点を置いています。
目次
1.パブリックブロックチェーンによるトランザクションの追跡
Blockchain.infoにアクセスし、トランザクションを追ってみましょう
この中からトランザクションを適当に選んで覗いてみます。
緑枠が送る側、赤枠が受け取る側です金額も時刻も全て筒抜けですね
また赤枠の下に贈り主にもまた送り返してる状態ですがブロックチェーンにおいてUTXO(Unspent Transaction Output =未使用のトランザクション出力値 )を集めてちょうど0.00011になるものがなく、お釣りとして戻ってきたものとなります。
あまり知られてない様ですが、送信者がお釣りを自分のものだと主張しなかった場合、マイナーが主張すればそれを報酬として受け取ることができます
さて送り主を見てみましょう
なんと全受信は約1,000BTC残高も358BTC日本円で約2,000万円前後ですね
トランザクションの頻度から見てどこかの取引所かなにかのホットウォレットの様です。このように簡単に残高やホットウォレットなども見つけ出してしまいます
2.匿名仮想通貨の種類
仮想通貨は多くの種類が存在する様に、匿名でトランザクションを行える通貨も複数存在しています。
2-1.FBIも懸念するXMR
FBIでサイバー犯罪のスペシャルエージェントとして働くJoseph Battagliaは
匿名の仮想通貨が人気になるにつれ、明らかに問題になっていき、モネロがまず先に頭に浮かびます。ビットコインの様なパブリックブロックチェーンとは違い、エンドユーザー以外のトランザクションの入出金先や送金金額がほとんどわからないという点です。
2014念4月にローンチされたモネロ(Monero $XMR)は送金履歴や所有金額などのプライバシーを強化した仮想通貨であり、バイトコイン(Bytecoin)のコードベースにフォークしたものです。モネロはどのユーザーから送金され受け取ったかをわかり辛くするため不明瞭な識別子のリング署名を使用しています。
2-2.第3の匿名仮想通貨”NAVコイン”
NAVコインの考える現在の仮想通貨の問題点は、ブロックチェーンを介したアノニマストランザクション(匿名の送金)としており、
ブロックチェーンの本質とは公開式の分散台帳で、とても重要なことでありブロックチェーンベースのソフトウェアをよりパワフルにしている。NAVコインにおいて全てのトランザクションはパブリックブロックチェーンに記録され、ネットワークは正当性の検証を行うことができる。
このモデルにおける問題はブロックエクスプローラにより、送り先のアドレス、受信者のアドレスも全て特定することができプライバシーの心配がでてくることにあります
問題点として、この手法はパブリックチェーンを使い最終的には追跡可能(もし十分なマシンパワーがあれば)か、ユーザーは安全ではなく取引などを追うことのできないデータべースなどに頼るしかなく、結局は匿名コインを使うか両方を使うしかありません
としています。
2-2-1.デュアルチェーン
NAVコインは大胆にデュアルブロックチェーン(2つ目のチェーン)を使用し、送信者と受信者の関連性を断つことにより、匿名性を維持します。
NAVTECHのホワイトペーパーはディベロッパーや競合社からの精密な調査により立ち上がりました。またどのような情況においてもパブリックブロックチェーンからの潜在的に情報を追えてしまうことに対しての保護について詳しく記載してあります。
2-2-2.ホワイトペーパー
http://www.navcoin.org/files/navtech-whitepaper-beta-v0.9.pdf
3.イーサリアムの急激な高騰理由
スポンサーリンクウィンクルボス兄弟のビットコインETFが否決されビットコインが下落した煽りをうけてアルトコインに活気が戻ってきている現状ですが、イーサリアムも0.0070BTCから約6倍となる高騰を見せておりこの背景には下記のような要因が考えられます。
3-1.ダークマーケットのアルファベイがイーサリアムサポートプランを発表
上記で紹介したXMRを決済方法としてすでに導入しているアルファベイ(AlphaBay)は世界でもっとも人気なダークマーケットであり、5月1日からイーサリアムでの支払いを統合すると発表しました。
アルファベイ曰くこの高騰が今回の採用に至ったと発表し、下記のように述べています。
「アルファベイは現在、イーサリアム($ETH)支払いの受付を可能にするためのフレームワークを展開しており、2017年の5月1日から$ETHの入出金を可能とします。$ETH払いを希望するヴェンダーはリストをエディットし”ETHを受け入れる”をONにすることで、イーサリアムでの支払いを受け付けることができます」
また新しい実装に取り組んでおり、更なるアップデートは近いうちに公開できるだろうとしており、イーサリアム高騰の大きな要因となるでしょう。
3-2.エンタープライズイーサリアムアライアンス
フォーチュン500企業(全米上位500社の総収入ランキング)、スタートアップ、学者やテクノロジーベンダーなどを結びつけイーサリアム上で動くプログラムのスマートコントラクトを実際のサービスに応用し、構築できる術を学ぶことを目的とし、名だたる世界企業の参加する”エンタープライズイーサリアムアライアンス”(Enterprise Ethereum Alliance)のローンチ
3-3.イーサリアムネームサービス
通称ENSと呼ばれるイーサリアムブロックチェーンを基にした分散され、オープンで透明性の高いネーミングシステムで、人間には識別しにくいイーサリアムアドレスなどをわかりやすいものにするネーミングサービスの”イーサリアムネームサービス“(Ethereum Name Service)への期待
3-4.ライデンネットワーク
イーサリアムからライデンネットワーク同様オフチェーンし、P2Pペイメントチャンネル使用し、全てのトランザクションがブロックチェーン(トランザクションの高速化を阻んでいる要因)上の共有元帳を介しているモデルからユーザーが送金額を署名した個人的なメッセージにより取引できるモデルへとシフトするライデンネットワーク(Raiden Network)またこれは、参加ノードが増えるほどTPS(秒間トランザクション)が上昇し、毎秒1,000,000回以上の送金が可能としています。
イーサリアムのスタートアップ企業のConsenSysのソフトウェアエンジニアであるAmeen SoleimaniはRaidenの現在の開発状況について2017年はゴールとなると述べており期待されています。
4.結論と考察
EIP196などにより議題に挙げられている楕円曲線暗号とzk-SNARKSによる匿名化を将来的に実装予定であり、更にライデンネットワークによる毎秒1,000,000回以上の送金というブロックチェーンにおけるTPS問題の解決という限りなくイーサリアム高騰の起爆剤となる点を持ちます。更には送金のコントラクト化により1週間後にXXX ETHを支払うとし、アルファベイで商品を受け取った後資金を受け取るなどの公平性を保つスマートコントラクトなどの実装も可能であり、XMRを凌ぐ決済手段となる可能性がアルファベイのETH支払い導入により見いだせると私は考えています。
さらに現在イーサリアムネットワークはフロンティア、ホームステッドに続く第3段階の”メトロポリス”実装をヴィタリック曰く3ヶ月後に控えており、2017年はイーサリアムにとって目の話せない年となるでしょう。
ただ同様にディフィカルティボムの問題も抱えており、ヴィタリックによると
ディフィカルティボムについては下記から
・おおよそ2017年3月25日 ー ブロックタイム:15.2秒
・おおよそ2017年7月25日 ー ブロックタイム:29.7秒
となる差し迫った情況でもあり、このブロックタイムの増加は指数関数的に跳躍していくため、プロトコルの改善などの問題もあります。これは基本的にはキャスパー(PoS)への移行で解決しますが、すでにメトロポリスではキャスパーは実装されないことが発表されているためディフィカルティボムに対する対応にも注目しておくべきでしょう。
5.イーサリアムコアデベロッパー会議9
詳しくは下記から
ディフィカルティボムについては
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