SegWit導入の大きな一歩 ~F2Pool CEO Wang氏 インタビュー~

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ユーザーがビットコインを送金し、誰かがその履歴を全て保持しておかなければ現在の様に誰でも資産残高や送金履歴を確認することができない。そのためビットコインネットワークでは特定の期間での送金履歴の元帳をブロックと呼ばれるリストに書き込む。これはマイナーの仕事であり、送金手数料とブロック生成報酬としての12.5BTC(2016年夏半減期を迎え報酬が半分となった)を受け取ることができる。この手数料が中央集権者のいない分散ネットワークを不特定多数のノードにより保持するインセンティブとなっている。

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マイニングプールによるSegWitシグナリング

マイニングのディフカルティ

その昔、ビットコインが1ドル以下だった時代には家庭用の凡庸PCでもブロックをマイニングできましたが現在はASIC(特定用途向け集積回路)によるマイニングの中央集権化、マイニングのディフィカルティ(ブロックをマイニングする難易度)に伴い個人では1ブロックをマイニングすることさえ不可能となっています。

そのため小さいハッシュパワーを持つ人はマイニングプールと呼ばれる多くのマイナーが集まったプールで力をあわせマイニングし、採掘したブロックの数だけ報酬を分けることにより利益を得ています。

 

F2Pool

©Blockchain.info

現在大炎上しているJihanのAntpoolもマイニングプールの一つであり、Antpoolはビットコインネットワークのハッシュレートシェア1位、F2Poolが2位となっております。

 

ご存知の様にAntpoolはBUシグナリングを行っているのに対し、F2Poolはニュートラルな状態でしたが、投票の結果に経緯を評してビットコインとライトコイン両方ともSegWitを導入するとした後、下記の様に公式発表を行いました。

 

SegWit支持の公式発表

要約

「ビットコインは多くのユーザーを獲得してきている中、同様に問題も抱えています。ユーザーはトランザクションの承認に長時間を有し、送金の遅延に不満を漏らしているのが現状です。デベロッパーから多くの提案が上がる中、あまりにも時間がかかってしまっています。またF2Poolは常にSegWitと1MB以上の大きいブロックサイズを支持しています。SegWitはいくつかの技術的障害を取り除き、更には利益を生むことになるでしょう。しかし実際にはビッグブロックを支持するもののSegWitと大きいブロックサイズは達成出来ていないの現状ですが、多くのスケーリング需要、海外での多くのSegWitサポートを目の当たりにしました。従って現在のビットコイン政治を脱却し、まずはSegWitを最初にアクティベートを行う。その後ブロックサイズの問題については将来的に話し合うことにします。F2Poolはその時までに何かしらのいい結果にたどり着くであろうと信じており、ビットコインは進化を続けていくでしょう。ビットコインの奇跡を目の当たりにしましょう。

と公式に発表をおこないました。

F2PoolのCEO Wang Chun氏のインタビュー

イーサリアムジャパンでは実際にWang氏にインタビューを行い、これまでの発言の真意をお聞きしました。

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BitmainのASICブーストについての意見

ASICブーストについては大石さんの記事を参考にしてください。

doublehash.me

ビットコインのマイニングプロトコルに対して意図的に干渉するものであると言えるASICブースト。これはDecentralised(非中央集権)でDistributed(分散)でありCode is Lawという基本概念から見ると明らかな問題と言えるでしょう。これについてWang氏は、

あまりこのトピックには触れていないが、自分の知る範囲ではASICブーストはマイナーの尽力により無効化できる可能性があるが、この様な場合はプロトコルレベルで無効にするのが最善の選択であると考えている。

と述べています。また同時に、

 ASICブーストはもし特許申請されていなければ問題はないと思う。またBitmainは技術的には一種の最適化であるとしているがもしSegWitがこの機能を無効に出来るならばとても好ましい

と述べている。更にF2Poolはマイニングプールですが自社ではASICを導入しておらず、ハッシュパワーはユーザーによる純粋なマシンパワーであると語っています。

UASFについての意見

Wang氏はブロックサイズの拡張には賛同すると発言していますが、ビットコインアンリミテッド(以下BU)のエマージェントコンセンサスとUASF両方共支持しないとしています。

そしてUASFについての意見を下記の様に述べています。

 UASFはコアが支持しているものでしょう。なぜなら95%のマイナーの支持を得るということは、不可能と言っていいからです。そのためコアはSegWitのアクティベートを強制するしかないということです。UASFはBIP148(Bitcoin Improvement Proposals = ビットコインの改善提案)でShaolinfryにより提案されました。これは憶測にすぎませんがビットコインコアデベロッパーの一人であると噂されています。

現在のビットコインネットワークのハッシュレートは2017年4月現在約3,800,000TH/sとなっています。これは時価総額ランキングがビットコインにつづいて2位のイーサリアム($ETH)が約17TH/sであるのと比べると一目瞭然であり、これは驚きの約22万倍のハッシュパワーであることがわかります。ASICを大量に所有した個人プールもありますがノード数から見て95%というシグナリングを得て正式にSegWitをアクティベートするということは現実に見て不可能と言えるでしょう。

©Blockchain.info

最後にWang氏は

コアがSegWitをアクティベートしたいとすると、UASFは唯一の手段と言えるでしょう

 

と断言しています。

結論と考察

ついにニュートラルであったF2PoolがSegWitサポートを表明し、ビットコイン政治に明確な終わりが見えてきました。現在BitmainのCEOであり、RogerとともにBUを支持しビットコイン政治を展開しているJihanですがWang氏の説得に失敗し後がない状況となっています。

 

またBUの支持率を確保できないため、UASFに対抗するUAHF(ユーザーアクティベートハードフォーク)を用意していると発言していますがBUコミュニティが分裂は避けたいと公言しているため、ビットコイン政治であってUAHFを実行した際はアルトコインとなってしまうため最後のブラフではないかと言われています。

 

現在UASFを支持する企業が少しずつ現れ、UASFを支持するユーザーも精力的に活動している現状です。UASFの期限はBIP148によると8月までにSegWitがアクティベートされない場合は11月15日にUASFによってアクティベートされるとしています。いづれにせよ目が離せない展開となるでしょう。

関連記事

CoreとBUについての対立とSegWitについては過去記事を参照してください

ビットコインのハードフォーク警戒による18取引所の合同声明





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