イーサリアムは正規プロトコルアップデートとなるメトロポリスへのハードフォークを現在控えています。今回のメトロポリスには大きな技術的進化と問題点の2つを兼ね備えており、イーサリアムネットワークとして大きな節目となり、無視できない内容となっています。
スポンサーリンク速報:Geth v1.7.1がリリース!メインネットの#4370000ブロックで行われるメトロポリスハードフォークPt.1のビザンチウム(10月17日予定)とテストネットのリンケビュー#1035301で行なわれるハードフォークを含みます #イーサリアム #仮想通貨 https://t.co/Z2Smav3cJY
— 墨汁うまい(Not giving away ETH) (@bokujyuumai) October 4, 2017
目次
1.ビザンチウムのハードフォーク
イーサリアム開発陣が正式に発表していないにも関わらず多くの間違えた日付などが出回っていましたが、ハードフォークPt.1となるビザンチウム(Byzantium)はイーサリアムファンデーションにより正式に2017年10月16日月曜日、日本時間の21時から22時と発表されました。9月19日に行われたのはテストネットのロプステンで、1,700,000ブロックにてハードフォークを行いました。
現在のブロックから約600ブロックでハードフォークが行われます。現在のイーサリアムの平均ブロック生成時間は30秒なので
600 * 30 = 18,000秒
つまり予定より早まって日本時間で約5時間後の14:30~15:30前後になると見られます。
メトロポリスの第一弾目ハードフォークはEIPナンバーは609となり、コードネームを”ビザンチウム”と命名されています。ビザンチウムで導入される最も重要なEIPはEIP-196、197とEIP-649の2点であり、大きな進歩と大きな”問題”となります。
2.ZoE EIP-196と197
EIP-196とEIP-197は主にイーサリアム上にZcashに使用されているゼロ知識証明を利用したzk-SNARKsを導入することにより多数のメリットをもたらす実装です。これは今回のメトロポリスにおいて最も重要な実装と言って過言ではないでしょう。
技術的なことを省いて説明するとすなわちZcash on Ethereum(ZoE)のことで、イーサリアム上で匿名トランザクションやzk-SNARKを応用した新しい技術の開発を可能とし、イーサリアムの可能性を無限大に広げる実装となります。
Zcash on Ethereumについては下記wikiを参照してください。
2-1.イーサリアムの匿名性
イーサリアムの現在の実装で最も有名なのはスマートコントラクトですが、これはパブリックブロックチェーン上での送金や残高、情報など全てが限りなく透明性が高いものとなっています。これはビットコインも同様で、この透明性によるプライバシーの問題に直面しており、コアデベロッパー同士の開発会議やBlockstreamが開発しているサイドチェーンプロジェクトなど多くの解決策を模索しています。
コントラクトによって自動執行することができる反面、例えば投票を行う場合に使用者の位置情報が必要だとする場合、その位置情報は誰でも知ることが出来てしまいます。この様なユースケースにそぐわないという点はイーサリアムの大きな欠点となってしまうため、イーサリアムヴァーチャルマシン(EVM)でzk-SNARKsを使用することにより解決することが可能となります。
2-2.イーサリアムでzk-SNARKsを使用する際の欠点
ではイーサリアムでzk-SNARKsが使える場合、Zcashはイーサリアムと競合し、価値がなくなってしまうのでしょうか?
zk-SNARKsは暗号学に基づいたZcashの大きなアドバンテージであり、Zcashに大きな価値を見出しているものです。普通に考えればイーサリアムが匿名送金ができるということはその他のMoneroなどの匿名通貨の意味がなくなるでしょう。ですが現時点ではその様な競合は起こりません。
EIP-197の内容を確認してみると下記の様な記述があります。
「zk-SNARKsという技術は透明性という問題を解決することができるのに対し、理論的にはEVMがzk-SNARksを使用する一方、現時点でのzk-SNARKsを利用するにはガスリミット内に収めるには多額のコストがかかります」
とあり、現時点での匿名トランザクションは通常のトランザクションを送金するよりも高価であり、競合しないと言われています。
2-3.Zcash側の利点
ここでZcash側の利点を考えてみましょう。イーサリアム側としてはZoEプロジェクトとしていますがZcashにはAlchemy Projectとして開発を行っています。これはビットコインにおけるAtomic Swapと同様で、異なるブロックチェーン同士の通貨をクロスチェーンすることにより、取引所という中央集権でオフチェーンであり、GOXリスクを強く抱えているという現時点でのブロックチェーンベースの通貨の欠点を補うことができます。
オフチェーンとは違い、ブロックチェーン上で解決することをオンチェーンといいます詳細は下記を参照してください
またZcash側に必要な実装はZcashのProof of Workを検証するためにBLAKE2bハッシュ関数をSolidity(スマートコントラクトのプログラミング言語)に実装を行う必要があり、すでに開発済みです。
オフチェーンについては下記を参照してください。
2-4.イーサリアムのスケーリング解決”プラズマ”
現在イーサリアム開発者のVitalik Buterin氏が開発を行っているイーサリアムのスケーリングソリューションの”プラズマ(Plasma)”もzk-SNARKsを使用します。イーサリアムにはライデンネットワークというオフチェーンソリューションも存在しますが、これはイーサリアムコア開発を行うイーサリアムファンデーションの正規プロジェクトではないため競合する形となります。
プラズマについては下記詳細を参照してください。
3.イーサリアムのマイニング報酬の減少 EIP-649
EIP-649は多くの問題を抱えており、イーサリアム保有者とマイナーは無視することができないものとなります。EIP-649の内容はイーサリアムジャパンが今年の4月から問題視しているEIP-186「マイニング報酬の減少」とEIP-669「ディフィカルティボムによるイーサリアムのアイスエイジ遅延」を統合したものとなります。
3-1.EIP-186イーサリアムのマイニング報酬減少
EIP-186とは2016年12月21日に提案されたEIPで、イーサリアムが今後Proof of Stakeに移行する前に1ブロックの報酬を現在の5ETHから1.5ETHまで段階的に減らしていくというものです。このEIPの目的はETHの発行数うを減らすことにより価格を維持し、ETHという本来はコントラクトを動かすためのガスであるという性質の通貨に投資をより促すということを目的としています。
EIP-186についてのコアデベロッパー達の詳しい話し合いについては下記を参照してください
3-1-1.イーサリアムに投資する際の問題
よくツイッター上で「イーサリアムを基軸通貨に」という主張を見受けます。ですがイーサリアムはビットコインなどの送金とSoV(価値の保存)を目的したものではなく、誰でもETHをガスとして使用することによりイーサリアムネットワークの計算力を使用することができるというワールドコンピューターという思想に基づき開発されています。つまりEtherというものはコントラクトを動かすガスであり、本来通貨としてみるものではありません。
上記を裏付ける大きな理由として平均秒というブロックタイムが大きな問題となってきます。ビットコインは発行枚数が2,100万BTCと決められておりこれは約10分というブロック生成時間と半減期により制御されており、これによって金などの希少価値のある金融商品の採掘レートと近似させています。対してイーサリアムはワールドコンピューターを使用する際の”ガス”として発行されているため、現時点でその最大発行量は決まっていません。
ここで1日に発行されるETHを計算してみると
86400秒(1日) ÷ 1ブロック 5ETH 15秒 = 5,760ブロック
5ETH (約175,000円) * 5,760 = 約10億円
(*アンクル報酬は除く)
マイナーは日々電気代とマイニングリグの冷却コストを支払っており、大口マイナーほどその維持費は想像を絶する価格となります。故にイーサリアムを売るインセンティブというのはマイナーに最も与えられているのです。更に簡単に言うと1日に約10億円の売り圧、15秒につき175,000円の売り圧が発生しているということがわかります。
マイナーの月のランニングコストについては下記を参照してください。
3-1-2.イーサリアムの半減期
半減期とは通常ビットコインまたはビットコインベースのアルトコインに導入されており、上記で説明した様に金の採掘レートに近似させることにより、希少価値を付与しています。イーサリアムにはこの半減期が存在せず、ブロック報酬は一定でした。これにより大きな売り圧が常に発生している状態であり、投資に向かないという側面があるためEIP-186でその点の改善を行います。
当初の報酬減少予定は下記の様なブロックナンバーで行われる予定でしたがコミュニティ内でのEIP-186実装の議論が進まず4,370,000ブロックを迎えようとしています。
Block 3700000 – Block reward reduced to 4 ETH / block
Block 5000000 – Block reward reduced to 3 ETH / block
Block 7000000 – Block reward reduced to 2 ETH / block
3-2.EIP-669 ディフィカルティボム調整
そもそもディフィカルティボムとはなんでしょうか?イーサリアムジャパンでは去年から問題視していた問題でしたがこれはイーサリアムのプロトコルの一部であり、重要な実装です。多くの記事はこの内容を誤解していますが、簡単に言ってしまえば「ハードフォークを行う際に新しいチェーンに移行するインセンティブを与えている実装」です
3-2-1.そもそもハードフォークとは?
そもそもハードフォークについての理解は難しく、分裂して新しい通貨ができる?という認識が多いと思います。ハードフォークとは後方互換のないプロトコルの更新であり必ずしもハードフォークが悪いというわけではありません(リスクは高い)。
ビットコインにおけるハードフォークとイーサリアムにおけるハードフォークの意味は全く異なります。
ハードフォークをする際の問題点はネットワークの100%の合意を得られなければハッシュパワー、コミュニティ、開発者含むネットワーク全体が分裂してしまうという多大なリスクがあります。例えばマイノリティチェーンには十分な開発者がおらず、それによって生まれるセキュリティリスク、ハッシュレート不足によるマイニング問題など分裂していいことはありません。
対してイーサリアムはハードフォークを前提とした仮想通貨であるという点が異なります。イーサリアムは現在プロトタイプであり、EVMとスマートコントラクトだけではワールドコンピューターという思想とは程遠く、その巨大なシステムを構築するまでに多くの実装を安全面を考慮して行うという必要があります。
現在は最初のバージョン”フロンティア”から安定版の現在のバージョン”ホームステッド”となり、マイナーアップデートとなる”メトロポリス”とハードフォークによる大幅実装を行ってきています。
3-2-2.ハードフォークによる分裂リスクを避けるためのディフィカルティボム
ではハードフォーク時にいかにしてコミュニティとユーザーを新規チェーン(ハードフォークした新しいチェーン)に移行するためにインセンティブを与えるか?これがディフィカルティボムです。
現在のイーサリアムの平均ブロック生成時間を確認すると30秒に到達しており、15秒の2倍のブロックタイムになっていることがわかり、つまり単純に考えて送金時間が通常の2倍であることがわかります。またこのディフィカルティ増加は指数関数的に増えていくため最終的には恐るべき速度でブロック生成できなくなっていきプロトコルが停止してしまいます。これを通常アイスエイジ(イーサリアムの氷河期)と呼んでいます。
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3-2-3.ディフィカルティの調整(10月19日追記)
EIP-669ではこのディフィカルティボムを次のハードフォークまでディフィカルティを調整し、現在の新しいメトロポリスチェーンでマイニングを可能にするためのものです。ディフィカルティボムでは指数関数的にディフィカルティが上がるため、上記ブロックタイムチャートの様な急激な上昇を見せます。
すなわち現時点ではブロックタイムは修正され平均15秒というイーサリアムの決められたブロックタイムに戻りますがセレニティのハードフォーク前には同様にブロック生成時間が遅くなり、送金が遅延すると共にマイナーの報酬も減少していくということです。
ディフィカルティボムに対する詳しい解説は下記を参照してください。
3-3.ビザンチウムハードフォーク後のブロックタイム改善(10月19日追記)
ビザンチウムハードフォーク後すぐにこの効果はあらわれ平均ブロックタイムは24秒まで減少しました。
ビザンチウムハードフォークが完了し、100ブロックがマイニングされました。経過時間は約40分であるため平均ブロック生成時間は約24秒となり、ハードフォーク前はディフィカルティボムの影響で30秒を超えていため改善されていることがわかります #イーサリアム #仮想通貨 #メトロポリス pic.twitter.com/1tYi7Am2Pl
— 墨汁うまい(Not giving away ETH) (@bokujyuumai) October 16, 2017
そして10月19日現在のイーサリアムの平均ブロック生成時間を確認すると15秒まで減少していることがわかります。
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スポンサーリンク3-4.ブロックタイム減少の影響(10月19日追記)
ここで日本最大のアルトとコイン取引所のCoincheckのイーサリアム入金を確認してみましょう。「Ethereumの入金には36confirmationsで入金」とあります。これは36ブロック経過するまでということなので
36ブロック * 15秒(1ブロック生成平均時間) = 540秒
となりハードフォーク前は2倍の18分であったものが半分の9分(正常)となります。
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送金するために優先してマイニングさせるため手数料を多く払う必要がなくなるため、ハードフォーク後にイーサリアムのトランザクション数も増加していることがわかります。
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アルトコインの購入は日本最大のアルトコイン取引所Coincheckがおすすめです。
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4.イーサリアムのメトロポリスが遅れた理由
メトロポリスは当初の予定(ブロックナンバーは決まってなかった)よりも遅れて実装されることになりましたがこの答えは簡単です。つまりディフィカルティボムによりマイニング報酬に大きな影響がではじめてハードフォークをすれば全てのマイナーとコミュニティ、ユーザーは新しいチェーンに移動するインセンティブが高くなるということです。イーサリアムクラシックの誕生により、イーサリアムプロジェクトもハードフォークによる分裂を懸念しており、安全策を取り慎重に行っていることがわかります。
Vitalk氏も下記の様に発言しています。
速報:イーサリアムの #メトロポリス #ハードフォーク のビザンチウムは10月17日または4.37億ブロックで実装となり8日ほど延期。理由としては11月のDEVCON3、デフィカルティボムの影響が予想より低くマイニングが未だ可能でありる点です #イーサリアム #仮想通貨 https://t.co/CusLlU4ZX8
— 墨汁うまい(Not giving away ETH) (@bokujyuumai) September 22, 2017
5.メトロポリスのビザンチウムの結論と考察
このビザンチウムハードフォークは簡潔に言うと
「短期的に見ると投資家にとってはチャンスであり、マイナーにとってはその投資家の動きに影響される」
と述べることができます。
5-1.投資家に対する利点
投資家にとってはハードフォーク後ブロック報酬が3ETHとなるため一日の売り圧が約6億円となります。つまり4億円の売り圧がビザンチウムハードフォーク後になくなることで単純計算するとイーサリアムの下落率が40%確率的に減るということになります。
ディフィカルティボムによりハッシュレートが低下していないにも関わらず、ブロック生成が難しくなり、結果マイナーが維持費確保とマイニングリグ代を回収していないマイナーの初期費用回収による売り圧を誘発していた現在のイーサリアム価格はハードフォーク後に回復をしていくというのが通常のセオリーであり、開発側の狙いとなります。
*価格は色々な要素が加味されるため40%ぴったしということにはなりmせん。あくまで目安です
5-2.考えられるイーサリアムの売り圧の理由
現時点での売り圧の強さはビットコイン価格の大幅な上昇によるものも大きいですが、ビットコインだけが理由の場合は価格は下落前に戻さなければ不自然です。その大きな理由は「新規マイナーの大幅増加」というものがあります。
速報:イーサリアムのハッシュレートは80TH/sを超え1ヶ月で33%の急激な増加を見せる。マイナーはGPUを早く手に入れるためボーイング747などの飛行機をチャーターし #マイニング 工場へ直接運ぶなどの背景によるものと見られる #イーサリアム #Ethereum #仮想通貨 https://t.co/dXYcjWsc2H
— 墨汁うまい(Not giving away ETH) (@bokujyuumai) July 30, 2017
ハッシュレートの増加チャートを見ると一目瞭然で去年10TH/sだったイーサリアムは最大104TH/sという10倍のハッシュパワーを記録しています。この理由として採算が取れるとわかった投資家やマイナーが飛行機をチャーターするなどし、大量のGPUを購入し投入しました。つまりこのまま下落し続けるとETHを売って最低限の初期投資分を回収したいというインセンティブが強く働き売り圧力となったと考えられます。
事実現時点でのマイナーが初期投資を回収するには1年のロングランが必要となり、高い価格でETHを売却したマイナーほど早く回収できた傾向であることがわかります。(BTCにした場合は1BTCにつき20万の価格上昇を記録)
これらの要因である10億円の売りが4億円軽減されるというのは価格上昇要因としては大きな理由となるでしょう。
5-3.マイナーにとっては厳しい選択
対していマイナーには大きな問題です。40%の報酬減少ということは現時点で電気代の高い地域(日本やヨーロッパなど)ほど不利になってしまうということになります。ですが現時点ではディフィカルティボムの影響により一日のペイアウト(マイニング報酬の支払い)が減っており、ディフィカルティボムが改善されるため報酬は回復していくこととなります。
ですがEIP-186による変更は中期的に見て報酬が減少していくため投資家がETHを購入し、価格が上がることが前提となっていることがわかります。
5-4.Radeon RXシリーズのマイニング問題の解決
イーサリアムジャパンは7月にイーサリアムマイニングに最も最適なGPUであるAMDのRadeon RXシリーズのDAGによるマイニング問題を報道しました。これはAMDのGPUのメモリバンクの構造によるもので、マイニングクライアントによる修正ができないレベルの大問題でしたが修正パッチが既にリリースされました。
つまりマイニングリグによるハッシュレート低下によるマイナー撤退やGPU売却問題が解決したというファンダメンタル的に大きな要因が8月にありました。
5-5.イーサリアムの相場テクニカル分析
イーサリアムの日足を確認するとマイニング問題解決により青い枠の8月中旬にソーサーボトムを描いて上昇しようとしていた時にビットコインの高騰による煽りで下落したことがわかります。現時点では弧を描いて下落していることがわかります。ここでビザンチウム実装というファンダにより40%の売り圧減少がうまく働けば弧を描いて回復するソーサーボトムが形成される可能性は高いでしょう。
なぜならば11月にメキシコのカンクンで行なわれるイーサリアムデベロッパー達によるDEVCON3が開催されるため、ファンダメンタル的に大きな価格上昇の可能性を控えています。(前回のDEVCON2時には価格上昇を記録しました)
*免責事項:ここでの相場分析は価格の上下を保証するものでありません。取引は自己責任であり、いかなる損失においても責任をおわないものとします。
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