Bitfinexを初めとする取引所の入出金無期限停止

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Bitfinexを初めとする取引所の入出金無期限停止

$USD入出金問題

この発表は2017年4月13日のUSDの引出し遅延についてと2017年4月17日の電信送金の休止について、ユーザーのBitfinexへのフィアットの入出金についてのものです。

 

4月13日から発生している$USD引出し問題

 

 4月13日BitfinexはUSDの電子送金に対する遅延を発表。実際のところ遅延と表現していますが実際は無期限停止となっています。

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現在$USDの電子送金が正常サービスに戻る目処はありませんが、ユーザーに対し他の方法での$USDの引き出しを出来るよう尽力を尽くしています。現在引き出しプロセスを行えるフィアットは香港ドル($HKD)、スイスフラン($CHF)、日本円($JPY)、オーストラリアドル($AUD)、カナダドル($CAD)が数日後に、ユーロ($EUR)は数週間後に可能となっています。

また更にアメリカの銀行はBitfinexユーザーの資金を保持していない点、資産は凍結されていない点、Bitfinexは破綻していない点を強調しています。

 

 

4月17日電子送金のデポジットの停止

フィアットの引き出し遅延が生じていたBitfinexは次にデポジットの停止を発表します。

2017年4月18日からBitfinexに対する電子送金のデポジットが台湾の銀行により拒否されブロックされました。対象は現時点では$USDを含む全てのフィアットです。

 

各取引所の$USD入出金停止

Bitfinexに引き続き、電子送金を使用したフィアットの送金が次々にできなくなってきます。

 

ブルガリアのBTC-e

BTC-eも下記の様に発表しています。

銀行のアカウントを変更するため今月の末まで$USDの電子送金をうけつけられません。

ただしBTC-eは何種類かの入出金方法を提供しているため3%の手数料を支払うことにより$USDの引き出しをできるそうです。

 北京のOKCoin

また中国の3大取引所であるOKCoin.com(OKCoinは中国国内向けのOKCoin.cnと外国向けOKCoin.comが存在します)も同様に「仲介銀行に問題が発生したため」としデポジットを停止。

 

 

$USD入出金停止の原因

今回の電信送金トラブルは各取引所が仲介銀行に台湾の銀行を使用していたことがとなります。

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台湾の銀行を選ぶ理由

台湾は近年銀行の混乱が続いた後、ここ数年世界の銀行の中心に立つため、フィンテック関連のスタートアップ企業育成に国にとして力を入れこのゴールを目指し改変してきました。多くの仮想通貨取引所やサードパーティのサービス、MSB(マネーサービスビジネス)はよりゆるいコンプライアンス、AML(マネーロンダリング対策)、KYC(顧客情報の厳しい確認)要求により台湾の銀行を選んできました。

 

米国金融当局の要求引き上げ

ニューヨーク州金融当局はこの緩いコンプライアンスが引き起こした怪しい送金を台湾のメガバンクに対して指摘、その送金額はニューヨークの銀行とパナマ支店間で1.8億ドル(約190億円)にも上るとしています。

 

focustaiwan.tw

 

また3月16日には台北にアンチマネーロンダリングオフィスを開局。AMLの基準引き上げにより今回の問題が露見しました。

taiwantoday.tw

Bitfinexが米国の巨大銀行Wells Fargoを訴訟

Coindeskの報道によるとBitfinexがWells Fargoを訴訟した後、1週間後に取り下げたと報道しました。この理由として台湾をベースとする第一銀行、HWATAI銀行、KGI銀行、台新銀行の4社の海外への電信送金を妨害したとしたのが主な理由としています。

Bitfinex代表のBradon CarpsはCoindeskに対し下記の様に語りました。

Bitfinexは自発的に訴訟を棄却し、裁判所の意向を受け入れ、既存とこれからの関係に尽力を尽くすことに集中します。この問題への解決策を模索しています。

と述べています。

 

www.coindesk.com

 

4月20日のBitfinexからの最新の発表

 

Bitfinexは残念ながら現在も外国にフィアットでの電信送金の遅延が一時的に発生しています。銀行は$HKD(香港ドル)と$CHF(スイスフラン)は海外電子送金をできる様になるだろうと助言を受けましたが、数種のフィアットのトランザクションはできる一方、$USD(米ドル)などの入出金停止しているフィアットは更に延長となります。台湾内での話に限って全てのフィアットに入出金問題または遅れはありません

 

としています。

更にBitfinexは現在海外国内共に疑問視されているGOX疑惑を払拭する様に下記の様に述べています。

 

 Bitfinexは破産などしておらずもしユーザーが返金を望む場合支払い能力に問題はありません。またユーザーの資産も問題なく保持しており、今回の問題について仮想通貨の取引には一切の問題がないことを強調したい。

と述べており、 約620億円を超える資産には一切問題がないとしています。

 

結論と考察

ビットコイン政治による長い間のSegWit問題も一段落しようとしていた訳ですが、ファンダメンタル的に見ると最悪なことがよくわかります。現在BitMexを初めとし、Coindeskなどのビットコイン価格のインデックスを提供している取引所やサイトでBitfinexを除外すると発表しています。

 

これは$USDの引出しのみならずデポジットも含めた無期限停止によりビットコイン現物を購入し引き出すユーザーが多発、その結果Bitfinexのみ異常な価格を示したため各取引所やサイトが正常な価格ではないと判断したためです。

©Blockchain.info

 

一時的に未承認トランザクションを貯めるMempoolを見てみると21日まで増加をしていることが確認できます。

この問題についてはPBoCショックと同様に大きな問題であり、解決には多くの時間を有することとなるでしょう。またフィアットと連動する仮想通貨のテザー(Tether 例:$USDT)もWells Fargoにより出金を停止させられており、USDT/USDは売りが加速しています。

©Blockchain.info

 

Tether Ltd.とBitfinexは親会社が同じiFinexであり、同様に台湾の銀行によるAMLのガイドライン改定による問題であると考えられます。

このテザーは先月Krakenが対応したこともあり、アルトコイン取引で有名なPoloniexなどの取引所でも主要取引通貨としてあるため影響が計り知れません。

 

スケーリング問題の収束と共にファンダメンタルに大きな問題が露見したビットコインの行く末は雲行きの怪しいものとなっています。Wells Fargoと台湾の銀行の対応次第では大きくビットコインが暴落する可能性も考えられるでしょう。

themerkle.com







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