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BIP66フォークから学ぶビットコインの歴史とUASF


アブストラクト

先月、ご存知の様にライトコインがSegWitをアクティベートした後、多くのユーザーはビットコイン独自のプロトコル開発はどの様な問題があり、SegWitが実装できないのか?と頭を抱えています。ビットコインのデベロッパーにより開発された最も重要なプロトコルの改善と主要機能であるこの実装は、ビットコインベースのアルトコインに最初に実装されたと皮肉にも仮想通貨の歴史では語られています。

ではこの結果は避けられなかったでしょうか?もし私達のエコシステムに問題があるとし、これを考慮することができれば、この取り返しのつかない先例に対していかに対応することができるでしょうか?

この投稿は現在の膠着状態の打開案と、ビットコインユーザーの権利を守る代替案の提案、更にプロトコルの進展を保護することを目的としています。

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・BIP9

BIP9のアクティベーション原則と以前のIsSuperMajority()の移行プロセスラインを基本的前提とし、マイナーは自分たちがマイニングしたブロックの内容を検証します。これは多数のエコノミックノードによる長いアップデートプロセスを要求せず、上位互換の動作でネットワークを進めることができるためとても重要ですが、むしろアクティベートの閾値に達した際、ソフトフォークの無効ブロックを孤立させるため、ノードは圧倒的多数のマイナーに依存してしまいます。

この技術の問題点

ソフトフォークをサポートすると表明するためにマイナーによって使用されるシグナリングメカニズムは、そのルールを施行するということが起こらないということです。 これらのスキームのセキュリティは、大きなハッシュレートを持つマイナーとマイニングプール、そして多少の紳士協定に極端に依存してしまうため、マイナーはアクティベート後に新たなルールを積極的に有効にしなければなりません。そうしなければ、マイナーは互換性のないブロックを生成し、誤って正規ネットワークから自身でフォークしてしまい、チェーン分岐してしまうというリスクがあります。

 

BIP66フォーク

残念ながら過去の例を見てわかるように、この方法の信頼性には限界があります。

不名誉なBIP66フォークは、多大な犠牲を払ってこの事を証明しました。無効な最新のブロックを生成したマイナーは、マイニング報酬を失い、更にはアップグレードされていないソフトウェアを使用しているユーザーを危険にさらしました。

ビットコイン政治

上記で経験した故障モードは、バージョンシグナリングの目的を再度見直す良い機会をもたらしたと言えるでしょう。ビットコイン開発の政治化は、ソフトフォークをデプロイするメカニズムを交渉材料としてしまい、マイナーが利益を得る代わりに、ユーザーの利益を損なうという必然的な結果をもたらしました。この背景にはマイナーの本当の責任を大いに誤解させ、シグナリングプロセスの間違った解釈を助長することとなり、新しいルールを安全にデプロイするための保証を提供するという狙いで定められた手順は、民主的競争へと変わってしまい、投票と拒否権を一部の影響力のある人物に中央集権的に与えてしまいました。マイナーのインセンティブがこれらのユーザーとの利害関係が一致するかどうかに関わらず、不当な工作活動と弾圧政治へと晒されている現状です。

 

「このシナリオは特定のグループ参加者(マイニングプール運営陣)によるネットワークへの攻撃が集中しています。攻撃者のほとんどが言うまでもなくビットコインに対し多額の投資をしているにも関わらず、自らの政治的アジェンダを進展させるために自身の影響力を活用し、ユーザーに影響を与えることができると気づいてしまいました。」

95%という閾値

最後に、デベロッパーのシャオリンフリーがUASFのイントロダクションで指摘したように、95%という不可能に近い閾値は「ネットワークアップデートの不活性化」を引き起こすというリスクがあります。51%のマイナーが”非アクティブ”ハッシュパワーのブロックを孤立させるという賛否両論の決断をくださない限り、ソフトフォークの実装は時代の流れを受け入れない人達のために大いに失速していることになります。現在の状態ではこれを避けることはできない様に見えますが、マイニングの非中央集権の増加はこれらの懸念をさらに上昇させるでしょう。

 

ルールの検証:誰が監査人を監査するのか?

BIP66事件で互換性のあるソフトウェアを実行中だったユーザーは、無効なブロックを承認するというリスクはなかったという点を覚えておいてください。この特に顕著なポイントは繰り返し求められており、互換性のないバージョンの上に構築されたSPVマイニングプロトコルにより生成されたブロックは、アップグレードされたノードにより無視されます。圧倒的多数のマイナーを整合し、新たな機能のアクティベートを容易にすることができるソフトフォークがあるにも関わらず、ネットワークのノードとその背後にある経済的大多数は、最終的にそれらを強制的に行います。

 

フォークの修正インセンティブ

上記の例では、突然のフォークの原因であるマイナーは、自分らのミスに即座に気付き、ネットワークの大部分はブロックを無効と判断するため既にマイニングしたブロックの報酬が支払いに使用できず、このフォークを修正するという強いインセンティブを与えられました。これはとても重要なことでマイナーができなかった安全な移行を維持するということに依存していたため、ネットワークがリスクに晒されたということです。

BIP16

この時はまだ、マイナーがこのような責任を追うことはビットコインの歴史上では許可されておらず、BIP16(P2SH)ソフトフォークはフラグデイアップグレードの周囲にアクティベート期間設定されたその様なケースの一つでした。ユーザーは自身の検証とアップグレードをするという強いインセンティブがありました。

このデプロイは不必要にリスキーだったと幅広く認知されており、互換性のあるソフトウェアのリリースとアクティベートの日までの短い期間は、一部のマイナーが無効なルールでブロックを生成しはじめたため、ネットワークの無視できない部分が脆弱となっていた可能性があります。しかし、時間が経つにつれ大多数の十分なノードが、BIP16のルールをサポートするソフトウェアに更新したため、無効なトランザクションを含むブロックをネットワークが拒絶する様になりました。

BIP148のUASFとは?

User Activated Soft forks通称UASFはBIP9のアクティベートメソッドの欠点に対処し、ビットコイン開発の初期に見られた様なフラグデートアップグレードのような種類の安全性を改善しています。UASFはマイナーが経済大多数のために働き、現在の様な政治の落とし穴に落ちない様にインセンティブを与えることにより、ユーザーに望む機能を実装させる権利を与えます。

十分な移行期間があると仮定すると、UASFはマイナーの調整に依存すること無く安全な方法で新たな機能を実装することができ、ネットワークのピアのコンセンサスにより決められる最もリソースを割きたい有効なチェーンを拡張するためのベストな経済的関心となるでしょう。

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早期プロトコルの固定化の危険性

 

              “現在のアクティベートシステムは役に立たない

―シャオリンフリー, ライトコインの中国円卓会議とUASF”

 

マイナーによるSegWitのアクティベートについての協議は、時間切れであると言えるでしょう。各著名な企業、ウォレットとデベロッパーがサポートしているにも関わらず、 結託したマイニングプールのグループは自分らの利益に固執しており、現在はユーザーと無数のビットコインスケーラビリティの改善との間に立ちはだかっています。今日、多くのネットワークに携わる人々はビットコイン政治に疲労し、SegWitという現実的解決を無視して様々な妥協案を検討しており、この様な”人々の妥協”はプロトコル開発の結果として許容されるものではありません。

 

駆け引きによる政治化

「更に問題なのは”駆け引き”の一種である妥協です:”私はこの様な理由からあなたの提案に反対し、あなたはあれやこれな理由で私の提案に反対するためお互いに相容れないでしょう。もし私の提案に反対するのを止めれば、同様に反対するのを止め、私達は両者とも受け入れるでしょう“これは再度その結果として一種の協定が生まれますが、顕著な未解決問題の代わりにこの一種の妥協は2つの結果をもたらしましたが便宜上無視します。”」

―Internet Engineering Task Force (IETF) 2014年IETFにおけるコンセンサスとハミング

 

この場合、両者の妥協は全ての将来的な提案を同様の政治戦争へと晒し、更には協定の長期的時間の浪費へと陥れることになります。SegWitがビットコインの長年の問題に対処しているのに対し、デベロッパーは現在のアクティベーションの進歩によって可能になる原動力が弱いままでは他の重要な改良が引き止められていると既に考えています。従って、ネットワークに必要なのは設計上の妥協であり、貧弱な取引を要求するものではなく、むしろユーザーが望む機能の実装を行う他の手法を導入することです。そうでなければ、更なる円卓会議とその他のコミュニケーションの相違例、更には中央集権の支配構造を追加するという試みをビットコイン上に行うことになります。

 

更なるプロトコルの変更は、過去のペースよりも更に遅延してしまう可能性が高くなりますが、これは実装を不可能にしないために重要な事です。過去数年に渡ってソフトウェアのために無数の開発が行われてきたにも関わらず、ビットコインの技術は未だに未熟のままで、成長するエコノミーをサポートするために著しく時間を割く必要があります。その上、このようなタイプの議論はコミュニティがプライバシーとファンジビリティ(代替可能物)の強化を考慮しはじめるとすぐにヒートアップしていくものです。

 

UASFはビットコインのインセンティブと両立でき、マイナーとユーザーの権利を調整する最適な方法をオファーします。自身の調整課題を述べている一方、本質的にこのメカニズムはビットコインのエコシステムを構成する全体を最もリスペクトしたものとなっています。プロキシシグナリングと利己的なマイニングプールが集まったグループに依存するよりも、UASF基本的構造を先に構築する上昇ユーザーの導入により技術開発を可能とします。

ユーザーの選択肢

ここ数年での残念な結果は、もう後には引けない状態に陥ってしまっているかもしれません。今まで信頼できたプロセスは役に立たなくなっており、

利益を追求する中央集権に敗北を認め、それを避ける為に構築されたシステムの権限を与えるか、ビットコインのルールを維持するコンセンサスの今までの考えを一新し、一緒に立ち上がり最善をつくすかどうかという二択を迫られています。

もしUSAFについて更に学びたいなら、真意と原則に構築された多彩な提案を下記リンクにて紹介しています

結論と考察

この記事はBlockstreamのコミュニケーションコンサルタント Alex Bergeron氏による記事の直訳です。内容が難解なため後日今後のビットコインのシナリオと考察、説明を加えた記事をリリースします。





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