(日:オラクライズ)
イーサリアムのOraclizeとは、システムサーバーの一つでスマートコントラクトの中に組み込まれるシステムの一つです。ビットコインをはじめとするブロックチェーンベースのプロジェクトが使用するスマートコントラクトに世界中の色々な情報を提供するサービスです。
目次
1.スマートコントラクトの欠点を補う
スマートコントラクトは外部データをフェッチすることができず、これはまさに壁に囲まれた庭の中で生活する様なものです。Oraclizeはデータキャリアーとしてスマートコントラクトの可用性を高め、DappとウェブAPIとの間に信頼性のあるコネクションを提供します。余計にトラストラインを開く必要がなく、暗号化証明によって実施されます。
2.Oraclizeの使用例
では実際にOraclizeはどの様に使用されるのでしょうか?イーサリアムベースのプロジェクトだけに限らず、Oraclizeを必要とするプロジェクトも存在します。
2-1.RSKが提供するサイドチェーン
スマートコントラクトと聞くと誰しもがイーサリアムを想像するでしょう。ビットコインのサードプロジェクトにもRSKというプロジェクトが存在し、サイドチェーン技術によりビットコインネットワークにイーサリアムと互換性のあるスマートコントラクトを提供します。
今後ビットコインネットワークでスマートコントラクトを実行する際にOraclizeを使用しているイーサリアムのコントラクトを使用する際には必要となるでしょう。
*RSKは2017年内にローンチを予定しています。
速報:#ビットコイン と双方向にペッグ可能なサイドチェーンで、スマートコントラストを実装する #RSK は年内にメインネットにローンチするとし、「Solidityで書かれたコントラクトを #Bitcoin を使用し、デプロイできる」と明かした #仮想通貨 #ブロックチェーン https://t.co/m85EOQRQCl
— 墨汁うまい(BokujyuUmai) (@bokujyuumai) 2017年11月6日
2-2.AugurやGnosisなどの予測市場
予測市場として代表的なAugurは未来に起こる結果を予測してベットし、実際に行った結果を検証するという面白いプロジェクトです。また同様のプロジェクトとしてはGnosisが有名で両者ともにイーサリアムベースで開発を行っています。
予測市場、つまりイーサリアムネットワーク外の実世界の事象というデータが必要であり、更なる複雑なユースケースを必要としています。現時点のイーサリアムにおいて外部事象をコントラクト内に取り込む為にはOraclizeを必要とします。
3.VSL(vSlice)による実利用
ERC20トークンのvSlice(VSL)はSatoshiダイスを参考にし、スマートコントラクトで実装したゲームで乱数を用いたブロックチェーン上のゲームです。この乱数をOraclizeを使用することにより、ダイスゲームやスロットゲームを安全で透明性の高いゲームとして提供しています。
Copyright © vDice
3-1.vDiceとvSlots
下記画像はvDiceのコントラクトコードでOraclizeのAPIを実際に確認できます。またこの乱数生成を応用したvSlotsのβ版が2017年11月13日にリリースされました
Copyright © Etherscan
3-2.vDiceが開発中のバイナリーオプション
上記ゲームの他にvDiceはイーサリアムを使用したバイナリーオプションを開発中です。バイナリーオプションでは為替の価格の上下を予測するためコントラクト内に為替のレートまたは上下の結果を取り込む必要があるためOraclizeを使用する必要があります。
Oraclizeを使用して透明性の高いベットゲームを提供するというのはスマートコントラクトの正しい使い方と言えるでしょう。
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