UASF

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UASF
更新: 2017年7月25日

(英:User Activated Soft Fork)

UASFとはユーザーによるソフトフォークの略です。2017年7月現在ではこの実装方式をBIP148の俗称として呼ばれています。本稿ではBIP148についての記述となります。

BIP148はビットコインコアによるスケーリング問題の解決策として提案されたBIP141のSegWit実装が進まないため、2017年3月12日に提案されました。

 

BIPナンバーBIP-148
レイヤーコンセンサス
(ソフトフォーク)
提案者Shaolin Fry
作成日時2017年3月12日

 

1.BIP-148の内容

BIP148はBIP141のオリジナルSegWitの実装を促すためにデザインされています。BIP141はBIP9の定義に沿った”version bits”のbit1を使用し、2016年11月15日から2017年11月15日までにコンセンサスの閾値が95%に達することで実装されます。

 

1-1.UASFの条件

これはBIP148も同様にBIP141と同じ実装のターゲット期間という後方互換性を持ちます。UASFが実行されるのは2017年8月1日で、もしこの日までにSegWitがビットコインのメインネットにてロックインまたはアクティベートされていない場合実行されます。ですがもし8月1日にSegWitがロックインまたは実装されていた場合にはUASFは起こりません。

 

2-2.8月1日のUASFノードによるブロック検証開始

8月1日になるとBIP148ノードはSegWitのシグナリングデータであるbit1を含まないブロックを全て拒絶しはじめます。これはハッシュパワーを持つ過半数のマイナーがこのソフトウェアを実行している場合、そうではない少数のマイナーの全てのブロックを拒絶することとなり、その結果この過半数のマイナーは常にビットコインネットワーク上のチェーンで最長 (ビットコインは最長のチェーンを正しいチェーンとする) となります。この結果SegWitのシグナリングであるbit1の比率が100%となり自動的にSegWitがアクティベートされます。

しかしUASFは過半数のマイナーの支持を得ていないため、8月1日にビットコインのブロックチェーンがSegWitを実装したコインとそうではないチェーンの2つが存在することとなります。

 

2-3.UASFの真の目的

ではUASFはチェーンの分裂を行うことを目的にしているのでしょうか?2016年のSegWitのマイナーによるシグナリング開始からSegWit導入を巡ったマイニングプールによってビットコイン政治が展開されており、ターゲット期間である1年の間硬直状態が続くと考えられていました。UASFの目的と支持するノードやスタートアップにより、マイナーにリスクを認識させることによってSegWitのアクティベートを促進させることを真の目的とし活動してきました。その結果SegWit2xというBIP148との互換性を持つSegWitの実装案が提案され過半数以上のマイナーの支持を得ました。

 

2.BIP141のデッドライン

SegWitのシグナリングのターゲット期間は2,016ブロック (約2週間) で、そのうち95%がシグナリングする必要があるため、確定するには最低1,916ブロック (13.3日)が必要です。

下記表はターゲット期間と支持率を表しています。

 

デッドライン日付期間ターゲット期間SegWit支持率SegWit2x支持率
2017年07月02日期間17#471744 - #47376042.31%84.03%
2017年07月14日期間18#473760 - #47577645.63%86.56%
2017年07月29日期間19#475776 - #47779246.73%
(現在)
86.46%
(現在)

 

2-1.SegWit2xかUASFという選択肢

現在のターゲット期間は19でBIP141のデッドラインは7月29日ですが現在の支持率は46.73%を推移しています。BIP141でアクティベートするにはブロック #476173 までに95%の閾値である必要がありますが、1916ブロック必要なため最終デッドラインは#475876ブロックです。

Bitcoin SegWit limit

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#475876ブロックは7月15日に既にマイニングされており、この時点で7月31日予定のSegWit2xと8月1日のUASF前にビットコインコアが実装用意したBIP141での実装は不可能となりました。

 

3.UASFの歴史

ビットコインの歴史上、BIP16のP2SHソフトフォークはノードが新しいルールを強制することを所定のフラグデイで開始し、アクティベートを行いました。非中央集権であるビットコインは、チェーンやノードの強制はなく、常にユーザーの選択であり、ユーザーは自分が検証を行いたいチェーンのクライアントを選択することが重要です。

 

 

▼さらに詳しい分析や解説はDMMサロンにて

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