(英:Ethereum Name Service)
(日:イーサリアムネームサービス)
ENSとはEthereum Name Serviceの略で、2017年5月4日にローンチされました。イーサリアムを始めとする仮想通貨のアドレスは、人には判別しづらく、もしマニュアル入力した場合にはアドレスを間違え、所有権のないアドレスへとイーサリアムを送金してしまう可能性があります。ENSはその問題を解決し、人でも簡単に難しいアドレスを識別できる様にするドメインサービスです。
既存のインターネットでは同様のDNS(Domain Name System)が存在し、ENSは同様のコンセプトを掲げています
1.概要
ENSのチームはGethのデベロッパーNick Johnson氏を筆頭に、MistのデベロッパーAlex Van Sande氏と、Chris Remus氏によって開発されています。最初のローンチは2017年3月13日でしたが、重大なバグが2つ見つかったためNick氏によりプロセスの改善や見直しが行われ2017年5月4日正式ローンチされました。
2.ENSの特徴
画像のアドレスはイーサリアムファンデーションへの寄付アドレスですが、16進法を使用したアドレスであるため、必ず長くなってしまいます。ENSを使用することにより、例えば”ethereumfoundation.eth”というドメインを所得することにより、オリジナルアドレスからコピーをしてくるという手間を省くことが可能です。
1.ENSの使用例
2-1.イーサリアムの特性を活かしたセキュリティ
ENSはイーサリアムブロックチェーン上でスマートコントラクトにより構築されています。またENSは完全なる非中央集権システムであり、既存の不安定なDNSシステムに悩まされることはありません。
ENSのドメイン取得はイーサリアムブロックチェーン上でオークション形式で行われ、ドメインを取得したいユーザーは誰でもオークションに参加することが可能です。
2-2.Bitfinexの対応
2017年7月19日、USD最大の取引所Bitfinexが対応を発表。これによりBitfinexからイーサリアムとERC20トークンを引き出す場合、自分の所有するENSドメインを入力することによりアドレスが識別されます。
We’ve now enabled Ethereum Name Service (#ENS) for withdrawals of $ETH and ERC20 on @bitfinex. Important step towards mainstream adoption! pic.twitter.com/2jRdbKMhD4
— Bitfinex (@bitfinex) 2017年7月19日
3.darkmarket.ethの価格は約6.6億円
2017年7月25日現在、登録されているENSドメインは13万件を超えており、多くのユーザーが注目していることがわかります。
過去最高額となったENSドメインはdarknet.ethで価格はなんと約6.6億円となっており、競合する入札者は約4.6億円、約4.8億円で計15億円の合計入札が入っていました。
Copyright © 2017 Etherscan
またイーサリアムブロックチェーン上で落札者の情報を確認すると、現在所有しているETHは約17万ETH (約40億円)となっており、アルファベイや競合するダークマーケットではないかと考えられます。
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