(英:Plasma)
イーサリアムのプラズマとは、イーサリアムの創設者であるVitalik Buterin氏とビットコインのオフチェーンスケーリング解決であるライトニングネットワークのJoseph Poon氏により2017年8月11日に提案され、階層ツリーを基にしたサイドチェーン技術であり、潜在的に1秒間に数十億回のスマートコントラクトを自律的に強制実行することによりスケーラビリティ問題を解決するフレームワークです。プラズマはイーサリアムファンデーションが同時に取り組んでいるライデンネットワークと競合するスケーリング解決方法となっています。
1.プラズマの重要な構成
プラズマは2点の重要な設計によって構成されています。
1.すべてのブロックチェーン演算をP2Pの並列処理フレームワークのマップリデュースへと組み替える。
2.ナカモトコンセンサスがブロックを保留することを防止する動機付けを理解し、Proof of Stakeトークンを既存のブロックチェーン上に繋ぐオプション機能
このプラズマの構造は不正プルーフを使用し、メインブロックチェーン上にスマートコントラクトを構成することにより、トランザクション状態を親ブロックチェーンへと強制することによって行われます。
1-1.イーサリアムのブロックチェーンの親と子の関係
イーサリアムはビットコインと違い階層ツリーとして構成しており、ブロックチェーンヒストリーとマップリデュース可能な演算をマークルプルーフへと確定、各ブロックチェーンを個々のブランチとして取り扱います。
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親チェーンによって強制される子チェーンに台帳を組み込む事により、最小限の信頼で圧倒的なスケーリングを可能にします。
1-2.誤ったチェーンを許可することによるプラズマの利点
グローバルではないデータの施行で最も錯綜することは、データの有効性とブロック保留攻撃に集中することですが、正しいデータの実行を継続的に強制し、動機づけるメカニズムを作成し通常アルゴリズムで許容されない誤ったチェーンの存在を許可することによってこの問題を軽減します。
またプラズマは低コストなトランザクションと演算を可能とし、分散型アプリケーションであるDappを永続的にハイスケールで運用を可能とします。
2.類似したオフチェーン解決ライデンネットワーク
イーサリアムにはプラズマとは別にライデンネットワークというオフチェーン解決プロジェクトが存在します。ライデンネットワークは基としている技術がPlasmaとは異なり、オフチェーン解決によるスケーリングという点は類似していますが開発目的はまた別のものとなっています。
2017年11月30日にイーサリアムメインネットにデプロイされたマイクロライデンの仕様と詳細は下記記事を参照してください。